私は高校を中退してから20歳まで、トラックの運転手、旋盤加工、スナックのボーイ、カラオケ店員など、職を転々としていました。
このままではまずいと意を決し、辿り着いたのが当社でした。
当時の一般的な会社は年功序列、終身雇用が基本で、先輩がいれば昇進できない時代に、高校を卒業していない私のような者に役職が付くことはあり得ませんでした。
そんな中、当社は現場での頑張りを評価してくれたので、私は26歳で電気炉班長になることができました。
そこから約30年、電気炉、連続鋳造(CC)、炉外精錬(LF)など、製鋼課のほぼすべての業務を経て作業長になりました。
2021年に製鋼を離れ、現在は業務課の課長として工事関係の取り仕切り、予算の取り纏め、労務管理など、製造現場(現場)全体の管理業務を担っています。
業務課で最初に取り組んだことは、事務所主体から現場主体の体制にシフトチェンジすることでした。業務課は、現場に対応を依頼することが多い部署なので、現場がうまく回るよう、現場の意見をしっかり聞くようにしました。以前よりコミュニケーションが増え、風通しが良くなったので職場の雰囲気も自然と良くなり、現在は皆楽しく働けていると感じます。これは現場の気持ちを知り尽くしている自分だからこそできたと自負しています。
入社当初、製鋼課に配属されて感じたのは、工場勤務といってもただの単純作業ではなく、鋼種や生産ロットごとに繊細な調整が必要となる為、自分の力が試されるということです。一日ごとに仕事が変わるため、勉強しないと技術も遅れてしまいます。技術員の方と相談しながら新しい鋼種をうまく作れた時は達成感とやりがいを感じました。
また、職場の雰囲気も昔は職人気質の職場でしたが、今は時代とともに労働環境も人も優しくなっていると感じます。私も昔はやんちゃしていましたが、今では時代に合ったイケオジに進化しています(笑)。
直近の目標は、鉄スクラップ受け入れ時のAI導入です。現在はテスト段階なので、将来、検収員の方々の助けになるように取り組んでいます。
プライベートでの目標は、健康に気を付けることです。今飲んでいる薬を一つでも減らしたいと思います。
家に帰ると、トイプードルのチョコが疲れを癒してくれます(家には妻と娘もいますが構ってもらえないので…)。毎日お酒を飲みながらチョコを愛でている時間が、日々の唯一の癒しかもしれません。
一日休みの日には家に籠っての映画鑑賞やチョコの散歩をして体を休めています。
自分のやりたいことがあるに越したことはないので、物怖じせずに勇気をもって、これまでと全く違う業種でもチャレンジしてほしいと思います。やる気さえあれば、高校中退した自分でも課長になれたように、会社が認めてくれるはずです!