鉄鋼メーカーは高炉と電気炉に分類され、高炉では鉄鉱石を原料に、電気炉では廃車、建物解体などで発生するありとあらゆる鉄の廃材(鉄スクラップ)を原料にして鉄鋼製品を製造しています。
国内高炉メーカーは3社で国内粗鋼の70%を生産しており、幅広い製品を製造しています。モーター部品に使われる電磁鋼や自動車の軽量化や衝突安全に寄与するハイテン材(高強度鋼)などを得意とし、高い技術力を有しています。
CO2排出量に課題*を抱えています。そこで、2050年カーボンニュートラルに向けたCO₂排出量削減を目指し、新技術の開発と共に、大型電気炉を建設し、高級鋼材などを生産することを計画しています。
*原料である鉄鉱石は酸素を含む酸化鉄であるため、コークスで酸素を除去(還元)する時に大量のCO₂を排出
電気炉メーカー(普通鋼*メーカー)は全国に約30社あり、主に建設用鋼材(異形棒鋼、H形鋼、等辺山形鋼など)を製造しています。異形棒鋼は鉄筋とも呼ばれ、電気炉メーカーのみで製造されている鉄鋼製品で、朝日工業が得意とするねじ節鉄筋も異形棒鋼の一つです。
*電気炉メーカーには普通鋼メーカーと特殊鋼メーカーがあり、朝日工業は一部の特殊鋼製品も製造しているが、普通鋼メーカーに属しています。
コンサートホールや、湾岸地域のタワーマンション、高速道路や新幹線の橋脚など、誰もが知っている建物やインフラで鉄筋が使われ、人の目に触れることはありませんが、豊かな暮らしを支える一翼を担っています。
建設・インフラ需要が安定している首都圏に工場を所有し、鉄筋と構造用鋼を製造しています。良質な原材料の安定確保、より高い技術と販路拡大を目指すと共に、カーボンニュートラルを目標に、次世代型熱源システムの導入、生産性向上・燃料削減のための設備投資、エコリーフの認証取得などを進めています。