大学では分子生物学を専攻し、未利用資源の活用、持続可能な社会の実現をテーマに研究していました。就職活動では特に農業系にこだわっていたわけではないですが、結果として未利用資源活用のトップランナーで、持続可能な社会の実現を目指している朝日アグリアで社会に貢献できていることをとても嬉しく思います。
最初の配属は関東工場の肥料製造課でした。何がやりたいか、何が自分に向いているかわからなかったので、どんなことでもきっちりやろうと思いました。人間関係が良かったのでここで頑張れると思い、4年間で様々な製造業務を覚えました。
次のタスクは、若手による新規事業プロジェクトでの事業開発でした。既存の事業にとらわれず新たな事業を開発する、そうは言っても当社事業からかけ離れた分野というわけにもいかず、戦略事業として収益を上げなければならないことの難しさを痛感しました。事業化となった後に私は異動になりましたが、結局、この事業は成功しませんでした。
達成感がないまま製造課に戻りましたが、ここまでの苦しかった時間を無駄にしてはならないと、製造のプロになるべく一層努力しました。入社後の配属の時は見えなかった新たな気づきがあり、モチベーションも向上し、再び自信を取り戻しました。しかしながら、今度は中国合弁会社での工場長を命じられました。
意気揚々と中国に着任しましたが、法律改正で石炭使用禁止となり天然ガスへの移行がうまくいかず、工場は止まっていました。中国では日本のように工事発注後にスムーズに工事とはいかない中、幸運にも2カ月ほどで稼働にこぎつけました。工場稼働後製造は順調で、中国人スタッフとも信頼関係を築き、技術指導や運営管理もうまくいっていました。しかしながら、合弁から撤退することになり、結局1年半で中国を去ることになりました。僅か1年半でしたが、多くを学び、成長した感があります。
帰国後は肥料3工場の原料を調達する購買課に配属されました。かなりのプレッシャーはありましたが、とてもやりがいがある業務でした。特に印象に残っているのは、いつ実施するかわからない中国輸出規制に翻弄されながらも、迅速に判断し価格が上がる前に仕入れ、コストを抑えることに大きく貢献したことです。購買課での3年間は、原料市況を学び、社内外で人脈を広げるなど、今後のビジネスにプラスになる活動でした。
現在は管理室長として、朝日アグリア肥料3工場(埼玉、千葉、滋賀)の設備の保守管理と設備投資を担当しています。それぞれの工場に部下がいるので、時にはリモートで、時には私が出張して指示をしていますので、それなりの苦労はありますが、やりがいもあります。国内資源活用製品の需要拡大に対応するため、生産能力増強投資を戦略的・計画的に進めるため、これから数年は忙しい日々が続きますが、自らイニシアティブを取って頑張ります。
プライベートを充実させたい、ワークライフバランスを整えたいなどと考えたことはないです。友人や仲間との飲み会は楽しいですが、ストレス解消というものではなく、生活の一部だと思っています。結局、仕事中心の生活ですが、結構それが楽しいのかもしれません。仲間にも恵まれているし、真剣だったり息を抜いたり、何でもない日々に見えるかもしれませんが、振り返ると仲間との思い出が溢れています。
部下や若手には、早くやりたい仕事を見つけろ、と言いたいです。やりたい仕事がなかなか見つからなかった私が言うのも何ですが、楽しいと思える仕事は、もしかしたら趣味より楽しいかもしれません。やりたいことがあったら、とにかくやらせてもらえるよう頑張るべきです。